ペプチドが約5倍

こんか漬けの原材料となる魚…いわし・さば等の青魚にはペプチドが多く含まれています。そのペプチドが糠に漬け込まれることにより、更に増加します。加工前の生魚の状態より、約5倍ペプチドが増加します。

ペプチドとは

 ペプチドは、アミノ酸が数個つながった構造を持ち、アミノ酸とたんぱく質の中間の性質を持つ成分で、たんぱく質を分解して作られるものが多くあります。

 元々のたんぱく質は、人間の体内で消化酵素によって分解され、細かくされてから吸収されるのですが、たんぱく質自体がサイズが大きく、体内で消化吸収・分解されるまでに、時間がかかります。一方、ペプチドの方ははすでに分解されているため、すばやく効率よく体内に吸収されるといわれています。

 また、アミノ酸と比べてもペプチドは血液中をめぐる持続時間が長いため、速やかに体に吸収されその作用が持続するといわれています。

血圧上昇の抑制

 ペプチドは、その素にになるたんぱく質の種類により様々な効果をもたらします。なかでも、いわしのたんぱく質には必須アミノ酸が多く含まれているため、高血圧を抑えて血圧を安定化させる効果があるといわれています。糠に漬け込まれた製品にある約5倍もの大量のペプチドは、血圧の上昇を抑える働きに非常に効果的なのです。

アンチエイジング効果

 こんか漬けの原料となる魚肉からのペプチドには、アンチエイジング効果があることも期待出来るといわれています。

 ホルモン作用・抗酸化作用・免疫調節作用などを持つ機能性のある食品と言えます。

DHA・EPAが豊富

青魚の脂分には、DHA(ドコサヘキサエン酸)・EPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれています。

これらは栄養素の必須脂肪酸の1つで、血中コレステロールや中性脂肪を低下させ血流を良くし、動脈硬化などの生活習慣病の予防効果があります。

特にさばは、DHAとEPAの含有量が青魚の中でもトップクラスです。

DHAとは

 DHAとは、ドコサヘキサエン酸の略で、魚の脂肪に多く含まれる不飽和脂肪酸のことです。

DHAは血液の粘度を下げ、血液中の脂質濃度を下げる働きがあり、目の網膜や脳の働きを活性化する健康効果があるといわれています。

 DHAには、動脈硬化・高脂血症・認知症等の予防や改善への効果、アトピー・アレルギー等の改善改善への効果、がんの発生・転移の抑制への効果があるといわれています。

EPAとは

 青魚に多く含まれる高度不飽和脂肪酸の一種(エイコサペンタエン酸)で、体内で合成することができない脂肪酸です。

 中性脂肪や悪玉コレステロールを減少させ、善玉コレステロールを増加して血液をサラサラにする働きがあり、血栓予防の効果が強いです。

ビタミンが豊富

 へしこの素であるこんか漬けのさばには、疲労回復や細胞の再生の効果があるビタミンB群、カルシウムの吸収を促すビタミンDなど、健康に効果的なビタミンが豊富に含まれています。

 また、米糠にはビタミンEが含まれ、美白効果・肌に良い効果があるといわれています。

鉄分が豊富

 またさばには、鉄分が多く含まれているため、貧血予防にも効果的です。

GLP-1を分泌

 さばに多く含まれるEPAはGLP-1(痩せ型の人に多く分泌されるホルモン)を分泌する細胞を刺激し、痩せるホルモンを大量に分泌させる働きがあります。

乳酸菌(を含む有機酸)が約2倍

 発酵食品であるこんか漬け・へしこは、多くの有機酸を産出します。そのなかでも特に、糠から取れる植物性乳酸菌は良質なものを作り出します。

 動物性のものと比べ、生命力が強い植物性乳酸菌は腸まで到達することが出来、乳酸を大量に分泌し悪玉菌の増殖を抑えます。

 また、ビフィズス菌などの善玉菌を増やす作用もあるため、便秘や下痢などの腸内トラブルを改善する効果が期待されています。

 さらに、乳酸菌には毒素を体に溜め込まないようにする働きがあります。