こんか考~はじめに
【こんか】とは、魚の糠漬けのことで、北陸から山陰にかけて作られている伝統祝品の一つです。福井ではこれを【へしこ】ともいいます。
この【こんか】は沿海部の漁家や中間山地の農家で作られる地産地浦型の保存食として、根強く生産が続けられてきました。
やがて、1970年代の高度経済成長期に入り、食生活が多様化される一方、伝統食品の見直しが始まりました。それに伴い、【こんか】の生産が斬増し始めました。
また、95年ごろから魚の発酵食品や伝統食品に関する専門書が数多く発刊されました。その中には、【こんか】に関する項目や記述が多く組み込まれています。
そこで、この【こんか】についての歴史や品質などをより掘り下げて考えていこうと思います。