加工の原理

 魚の糠漬け(こんか漬け)の工程は大きく塩蔵と糠漬けの2つに分けられます。また、 糠に漬け込み貯蔵の際に、いしる(魚醤)を差す工程も大事です。

このうち風味付けには、特に糠漬け工程が重要であり、昔から発酵し熟成させるには 北陸特有の高温多湿の夏を経ることが必要といわれています。

糠漬けの意義

こういった糠漬け中に魚肉の自己消化によって遊離アミノ酸グルタミン酸ロイシンリジンアラニンバリンなどが量的に多い)が生成されます。

 

その一方、 主に微生物作用によって揮発性塩基有機酸、アルコールなどが増加し、 特有の風味が付与されます

いしるの意義

糠漬け製造の際に用いられる差し汁としての塩蔵汁(いしる)の意義として、タンパク分解酵素の 供給としての役割が大きいと考えられています。

 

熟成とともにpHは5.3に低下しますが、 これは主に乳酸(約1%)、酢酸などの有機酸によるもので、糠漬けではこのような低い pHと塩蔵による高い塩分によって保存性が保たれます

塩蔵の意義

また糠漬けの前に行われる塩蔵も重要であり、この工程で食塩が浸透し、魚肉は脱水されます。

 

これにより、魚肉中での腐敗細菌の増殖や自己消化の進行が抑制されます

 

また肉質の硬化、 血抜きなどの効果があります